スクワットによる腰痛の原因
スクワットをすると腰が痛くなる原因は様々です。
具体例を挙げると下記の通りとなります。
ざっと挙げただけでも上記の項目数となります。
今回は特に腹圧が抜けることにより腰椎を中心とした脊柱のアライメント(骨配列)が崩れてしまうケースを紹介していきます。
呼吸と腹圧
腹圧とは腹腔内圧(腹腔内臓器に掛かる圧力)のことです。
腹圧は腹式呼吸によりコントロールできます。
ブレイシングやドローインを用いることにより、腹圧を高める能力を向上させることができます。
詳しくは下記リンク先をご覧ください。
バックスクワット
バックスクワットは、バーベルを背中(僧帽筋中部線維)の上にのせて行うスクワットです。
バックスクワットの不良姿勢
バックスクワットで高重量を扱う際は、「バルサルバ法」によって腹圧を保ちます。
腹圧が抜けることにより「反り腰タイプ」や「猫背タイプ」になる傾向があります。
フロントスクワット
フロントスクワットは、バーベルを肩前面(三角筋前部線維)の上にのせて行うスクワットです。
フロントスクワットの不良姿勢
フロントスクワットで高重量を扱う際も、「バルサルバ法」によって腹圧を保ちます。
バックスクワット同様に腹圧が抜けることにより「反り腰タイプ」や「猫背タイプ」になる傾向があります。
バルサルバ法によるスクワット
腰椎の生理的前弯(正常な姿勢)が保たれ、腹圧が高まり脊柱起立筋や腰椎にかかる負担が軽減されます。
バルサルバ法についての詳細は下記リンク先を参考にしてください。
反り腰タイプのスクワット
腰椎の前弯増強(過度な伸展)に加え、腹腔内臓器による支持を得られないため、脊柱起立筋や腰椎後部に強い負担がかかります。
特に腰椎前弯を維持させるために、脊柱起立筋の緊張が強くなります。
また、腰椎後部構成体、主に椎間関節に強い負荷が掛かります。
腹圧を高めずに反り腰タイプでスクワットを続けると筋筋膜性腰痛や腰椎分離症、腰椎すべり症などの発症リスクが上昇します。
猫背タイプのスクワット
腰椎前弯が減少(腰椎屈曲)し、腹腔内臓器による支持を得られないため、腰椎前部に強い負担がかかります。
最も危険なフォームのスクワットです。
腰椎椎体部や椎間板に強い圧力が掛かります。
腹圧を高めずに反り腰タイプでスクワットを続けると、腰椎椎間板ヘルニアの発症リスクが高まります。
腹圧を高め正しいスクワットフォームを獲得しよう
高重量のスクワットではバルサルバ法を使って腹圧を高めた状態で行うことが鉄則です。
腹圧を高められない場合、スクワットフォームや姿勢に影響が出て、腰痛の原因になります。
もちろん、自体重や軽重量であっても腹圧を高めておく必要があります。
スクワットで腰が痛くなるという方は、呼吸法や姿勢、フォームを見直してみてください。
どうしても腹圧を高められる感覚が得られにくい場合はトレーニングベルトを使うのもおすすめです。
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