常備しておきたい備品
アスレティックトレーナーは様々な競技種目のスポーツ外傷・障害に対応ができるための道具や用具を揃えています。
今回はアスレティックトレーナーが取り揃えている必需品のうち、救急対応のために常備しておきたい器材を紹介します。
ネックカラー
頚椎・頚髄損傷が疑われ、搬送の必要性がある場合はネックカラーを使用します。
ネックカラーは頚部の動揺を制限することにより頚椎や頚髄二次損傷を与えないことを目的としています。
救急対応時に使用するネックカラーは硬性で、頚部の長さや太さに合わせサイズを調整できます。
スパインボード
頭部・頚部・脊椎の重症外傷が疑われるような傷病者を搬送する場合に使用します。
搬送時の動揺や体動による脊髄などへの二次損傷を防ぐため、脊椎運動制限(spinal motion restriction:SMR)を目的とした全脊柱固定を行います。
スクープストレッチャー
スクープストレッチャーは、上下両端の中央部にアタッチメントが設けられており、ストレッチャーを2つに分割できます。
左右からはさみ、すくい上げるようにすることで、傷病者を極力動かさずにストレッチャーに載せることができます。
また、2つ折りにすることが出来るものもあり、コンパクトに収納が可能です
ヘッドイモビライザー
頭部の固定に使用します。
頭部両側の大きな耳穴は、出血や排液を観察するために使用されます。
スパインボードとスクープストレッチャーで使用できます。
バキュームスプリント
スプリント内の空気を減圧して内部のビーズを固めて損傷部位の固定ができます。
表面はビニールコーティングされたナイロンのため、水洗いが可能です。
スプリントロール
四肢に骨折や脱臼が疑われる副子や副木として使用します。
ウレタンフォームと薄いアルミ板で構成され、直接皮膚にあたっても痛みはありません。
はさみでカットも可能のため、使用部位に応じて成形できます。
ロールタイプのスプリントのため持ち運びに便利です。
WBGT計
熱中症対策に必須の黒球式熱中症指数計です。
AED(自動体外式除細動器)
AEDは高度管理医療機器(特定保守管理医療機器)です。
購入の際は設置場所と管理者の確認が必要となります。
松葉杖
松葉杖は片脚に荷重を掛けられない時に用います。
脇パッドやグリップにクッション性のあるものを選ぶとよいでしょう。
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