OKC、CKC、SKCって何?リコンディショニング、アスレティックリハビリテーション、理学療法の基礎

OKC、CKC、SKCって何?リコンディショニング、アスレティックリハビリテーション、理学療法の基礎 スポーツ外傷・障害
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OKC、CKC、SKC(SCKCともいいます)はケガからのスポーツ復帰には欠かせない要素だよ。

正直、一般的にはあまり聞きなじみのない言葉だね。

では今回は、OKC、CKC、SKCについて解説するね。

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アスレティックリハビリテーションの基礎

OKC、CKC、SKC(あるいはSCKC)はアスレティックリハビリテーションやリコンディショニング、理学療法の基礎となる考え方です。

アスレティックリハビリテーションの全体像については、過去の記事を参照にしてください。

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リコンディショニングでの段階づけ

通常、ケガからのリハビリテーションでは、関節にかかる負荷を配慮し、OKC、SKC、CKCの順に進めていきます。

分類OKCSKCCKC
意味開放的運動連鎖半閉鎖的運動連鎖閉鎖的運動連鎖
体重負荷非荷重(かからない)半荷重(部分的にかかる)全荷重(すべてかかる)
時期リハビリ初期リハビリ中期リハビリ後期
末端固定手や足が固定されない固定/移動するものに固定手や足を床や壁などに固定
関節運動単関節運動多関節運動多関節運動
バランス要素なしなしあり
上肢種目アームカール
トライセプスエクステンション
リストカール
肩のチューブエクササイズ
ほか
アッパーエルゴメーター
壁を使ってのプッシュアップ
ベンチプレス
インバーテッドロウ(斜め懸垂)
一部免荷しながらのエクササイズ
・プッシュアップ
・プルアップ
プッシュアップ(腕立て伏せ)
プルアップ(懸垂)
下肢種目ヒップアブダクション
クラムシェル
レッグエクステンション
レッグカール
足関節のチューブエクササイズ
ほか
エアロバイク
クロストレーナー
レッグプレス
一部免荷しながらのエクササイズ
・スクワット
・カーフレイズ
スクワット
フォワードランジ
ニーベントウォーク
本記事での見解です。
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順序は状況によって入れ替える

リハビリテーション松葉杖

ケガの種類によっては、医学的管理下(医療専門家の指導のもと)でCKCエクササイズから始めるものもあります

例えば、膝ACL(前十字靭帯)損傷の再建術(自家腱を移植する手術)後、3日後から歩き始める訓練から始めることもあります。

ケガのない選手でのトレーニングでは、CKCから始め、CKCのフォームなどが上手くいかない場合に、補助エクササイズとしてOKCやSKCのエクササイズ種目を行うことがあります。

非荷重、全荷重、半荷重という考え方で分類

荷重というのは、体重負荷のことです。

非荷重は体重負荷をかけないもの、全荷重はすべての体重負荷をかけるもの、半荷重は部分的に体重負荷をかけるものを言います。

リコンディショニングやリハビリテーションの過程では、エクササイズ種目の中で、下肢(下半身)または、上肢(上半身)に体重負荷を掛ける種目と、体重負荷を掛けない種目かを分類します。

OKC:Open Kinetic Chain オープンキネティックチェーン

直訳すると、開放的運動連鎖

四肢(上肢・下肢)末端(手や足)が床や壁などに固定されない種目がこれにあたります。

非荷重、つまり体重負荷を掛けない、主に単関節(関節を単独でしか動かさない)でのエクササイズ種目を指します。

下肢では、マシンを使ったレッグエクステンションやレッグカール、上肢では、ダンベルやバーベルを用いたアームカールやトライセプスキックバックなどです。

上肢:ダンベルアームカール、ダンベルトライセプスキックバック

下肢:レッグエクステンション、レッグカール

CKC:Closed Kinetic Chain クローズドキネティックチェーン

直訳すると、閉鎖的運動連鎖

四肢末端が床や壁などに固定された種目がこれにあたります。

全荷重、つまり全体重負荷を掛けた状態で、主に多関節(複数の関節を同時に動かす)でのエクササイズ種目を指します。

上肢:プッシュアップ(腕立て伏せ)

下肢:スクワット、フォワードランジ

SKC:Semiclosed Kintic Chain セミクローズドキネティックチェーン

直訳すると、半閉鎖的運動連鎖

四肢末端が床や壁などに固定または一部免除され、全体重が掛からないものがこれにあたります。

半荷重(または部分荷重)、つまり体重負荷の何割かを掛けた状態で行う多関節でのエクササイズ種目を指します。

  • 上肢:アッパーエルゴメーター、ローイングマシン、ベンチプレス(プッシュアップ以下の負荷)
  • 下肢:エアロバイク(自転車)、クロストレーナー、レッグプレス(スクワット以下の負荷)

骨・関節、筋・腱への負荷を配慮する

関節軟骨や骨の損傷は、軸圧(長軸方向への圧力)に弱いです。

同様に、筋や腱は、過度に伸長されたり、収縮を強いられたりするような動作に弱く、靱帯は関節を曲げたり捻ったりする動きに弱いです。

このように損傷部位や回復過程によっては、OKCが相応しいか、CKCが相応しいかを配慮しながらプログラムを進めていきます。

3つに分類される意味がわかった気がする。

アスレティックトレーナーや理学療法士、S&Cコーチなどはこの分類によって、骨や関節、筋、腱への負荷のかかり方を配慮しながらプログラムを組んでいくよ。

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