医療費控除を活用して節税しよう
医療費がかさむ年には、確定申告で医療費控除を申請することで、税金負担を軽減できます。
特に、家族全体の医療費が合計で10万円(または所得の5%)を超えた場合に利用できる制度で、所得税の還付を受けることが可能です。
本記事では、医療費控除の申請に必要な準備や、確定申告の流れを初心者向けに詳しく解説します。
本記事は医療費控除や確定申告についての一般的な情報を提供することを目的としています。具体的な税務上の判断や手続きについては、必ず税理士などの専門家に相談してください。また、法律や税制は変更される場合があるため、最新の情報を確認することをお勧めします。
医療費の合計額を計算する
1年間の医療費を集計
まず、1年間で支払った医療費を集計しましょう。
家族全員の医療費(同一生計の親族を含む)を合算できるため、該当するすべての領収書やレシートを集めます。
医療費控除の対象と非対象
医療費控除の対象となるのは、治療目的の医療費や薬代、公共交通機関を利用した通院費などです。
美容目的の治療費や健康増進を目的とした費用は対象外です。
また、健康保険などで補填された医療費も控除対象から除外されます。
申請書類を準備する
必要書類一覧
医療費控除を申請する際に準備すべき主な書類は以下のとおりです。
- 医療費控除の明細書:医療費の支出内容を一覧にした明細書です。以前のように領収書の提出は不要ですが、5年間の保管が求められます。
- 源泉徴収票:給与所得がある場合、勤務先から発行された源泉徴収票を提出します。
- マイナンバーカードまたは通知カードと身分証明書:マイナンバーが記載されたものと、本人確認書類を用意します。
医療費控除の明細書の作成方法
医療費控除の明細書は、国税庁のホームページで提供されているテンプレートを利用できます。
医療機関ごとに支払った医療費の合計を記入し、明細書を完成させます。
e-Taxまたは書面での確定申告
e-Taxを利用した申告
電子申告(e-Tax)を利用すると、パソコンやスマートフォンからオンラインで確定申告が完了します。e-Taxの利用には以下のものが必要です。
- マイナンバーカード:マイナンバーカードがあれば、カードリーダーで電子認証が可能です。
- e-Taxアプリ(スマートフォンの場合):国税庁が提供するe-Taxアプリをダウンロードします。
- カードリーダーライター:パソコンで申告する場合に必要です。
e-Taxでの申告の流れ
- e-Taxサイトにアクセスし、必要事項を入力します。
- 医療費控除の明細書や源泉徴収票の内容を入力。
- すべての入力が完了したら、電子送信で申告を完了させます。
書面での申告
書面で申告する場合は、医療費控除の明細書と源泉徴収票、確定申告書類を税務署に郵送または持参します。
郵送する場合は、期限内に到着するように送りましょう。
還付金の受け取り
還付金の支払スケジュール
医療費控除の申請により、所得税の還付が発生する場合は、申告後から約1~2カ月以内に指定の銀行口座に振り込まれます。
住民税についても軽減され、翌年度の住民税額が控除額分だけ減額されます。
医療費控除を申請する際のポイント
家族全員の医療費を合算する
医療費控除では、家族全員の医療費を合算することができます。
同一生計であれば、親族の医療費も含めることで控除額が増えるため、忘れずに計算に含めましょう。
申請忘れがないように
医療費控除は、5年以内であれば過去の申告も可能です。
申請を忘れてしまっていた場合でも、必要書類があればさかのぼって申請できますので、節税対策として利用しましょう。
医療費控除を活用して賢く節税しよう
医療費控除は、家族全体の医療費負担を少しでも軽減できる有効な手段です。
医療費が年間で10万円を超えた場合には、確定申告の際に医療費控除を申請し、所得税の還付を受けることで節税効果を高められます。
初めての確定申告でも、必要書類をしっかり準備しておけばスムーズに手続きできますので、ぜひ活用してください。
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