アイシングを行う部位によって、氷の形状を使い分けることが重要です。
今回は、アイシングに適した氷の見極め方について解説します。
氷の形状
氷の形状は様々です。
製氷機によっても氷の形状は違い、コンビニやスーパーで手に入る氷も種類があります。
キューブアイス
最も一般的な氷で、立方体の透明度が高い氷です。
家庭用冷蔵庫で作られる氷はほとんどこの形状です。
製氷機で作られる氷のサイズは約3cm四方です。
アイシングでは、腰部や胸部、大腿部など比較的平らな部位をじっくりと冷却する際に利用します。
ハーフキューブアイス
ハーフという名の通り、キューブアイスの半分のサイズです。
サイズが小さいため、肩関節や肘関節など、緩やかな凹凸のある部位をじっくりと冷却する際に利用します。
フレークアイス
小指大で粒状の不定形の氷です。
製氷コストが安価のため、スーパーの鮮魚コーナーでも見かけますし、漁港や漁船でも使われています。
小粒で細かな凹凸にフィットしやすいため、手関節や足関節などの凹凸が著しい部位でもすばやく冷却することができます。
また、直接手指を差し込むことで、突き指のアイシングも可能です。
チップアイス
フレークアイスを更に押し固めた扇状の断面をした氷です。
表面積が大きいため溶けやすい一方で、すばやく冷却するのに適しています。
レストランやファーストフード店の飲料用の氷として親しみがある形状です。
こちらもフレークアイス同様、小粒で凹凸にフィットしやすいため、手関節や足関節などの凹凸がある部位でもすばやく冷却することができます。
ロックアイス
コンビニエンスストアで販売されている氷です。
お酒に使われることも多く、比較的大粒の氷が含まれています。
凸面形状をしているため、アイシング用に使う際はフィット感が得られません。
アイスピックやハンマーを使って細かく砕いてから使用します。
プレートアイス
こちらもコンビニエンスストアで販売されている板氷です。
かき氷に使われることもあります。
もちろん、そのまま使用することは難しいため、アイスピックやハンマーを使って細かく砕いてから使用します。
アイシングに氷を使う際の注意
冷え過ぎた氷に注意
製氷機や家庭用冷蔵庫の製氷室から取り出した氷は、0℃であることが多いです。
しかし、冷凍庫から取り出したばかりの氷は、0℃以下に冷えています。
そのまま使用すると凍傷を起こしますので必ず確認しましょう。
冷え過ぎた氷の見極め方
0℃以下の氷は下記のように見極めます。
・指にくっつく
・表面に霜がつく
冷え過ぎた氷を使う前に
冷え過ぎた氷は、表面を水道水などの流水で洗いましょう。
サッと洗って指にくっついたり表面に霜がつかなくなったら、0℃になったサインです。
尖っている氷に注意
アイスピックやハンマーで砕いた氷の中には、尖った氷も含まれています。
尖ったまま使用することで、ビニール袋や氷のうを傷つけたり、患部を傷つけたり、患部にフィットしなかったりします。
尖った氷は氷同士をぶつけて砕いたり、かき混ぜたり、少し溶かしたりすることで丸くなります。
尖っている氷を削ってから使用しましょう。
アイシングの作り方
アイシングの作り方や、応急処置の仕方については下記の記事で紹介しています。
応急対応に氷を使用しない「PEACE & LOVE」の考え方
応急対応から適切な負荷まで、復帰に向けた新しい考え方「PEACE & LOVE」について下記の記事で紹介しています。
もし、製氷機がない場合は、牛乳パックなどの紙パックに水を入れて凍らせれば、プレートアイスを量産できます。
プレートアイスを砕くと、アイシング用の氷が大量にできますのでお試しください。
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