日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)の新カリキュラム移行の機会に、既存のJSPO-AT資格更新要件も変更になるという噂だよ。
資格更新が厳しくなるの?
今回は、現時点でわかっている資格更新要件の改訂のポイントについて紹介するね。
わーい!
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーとは
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)ってどんな資格?どうやって取得できる?という方は下記の関連記事をご覧ください。
2022年度より養成コースで新カリキュラムが開始になりました。
大学や専門学校などの免除適応コース承認校も2023年度より移行が開始され、2027年度までにはすべての学校が新カリキュラムになります。
新カリキュラムについては下記の記事をご覧ください。
JSPO-AT資格有効期限は4年間
JSPO-ATの資格有効期限は4年間です。
資格を更新するには、有効期限の6か月前までに更新研修を受ける必要があります。
更新研修とは、資格更新ために受講する必要のある研修のことです。
アスレティックトレーナー資格の更新研修について – 日本スポーツ協会ホームページ
資格更新の単位制については正式発表待ち
JSPO-ATの資格更新については、現段階で日本スポーツ協会(JSPO)より正式な発表はありません。
しかし、JSPO-ATのリカレント教育(資格取得後も、必要なタイミングで再び教育を受け、業務と教育を繰り返すこと)についてはかねてから疑問視されていました。
そのため、現在の資格更新要件(BLS認定資格を保持した状態で1回または2回の研修会への参加)では不十分であると判断された可能性があります。
新しい資格更新要件の詳細な単位数や時期については、JSPOより正式な発表があり次第、本サイトにて掲載予定です。
資格更新には10単位が必要になる
現在JSPO-AT資格を更新するためには、BLS資格認定証を保有した上で、1回の参加で更新要件を満たす研修会に参加するか、2回の参加で更新要件を満たす研修会に2回参加する必要がありました。
新カリキュラム改訂に伴い、JSPO-AT更新単位数は10単位となる見込みです。
更新単位はカテゴリー別
これまでとの大きな違いは、カテゴリー別に項目が定められる点です。
項目 | 内容 | |
---|---|---|
必須 | BLS資格 | 有効期限内のBLS資格認定証(受講証)の保有 |
A | 教育イベント | 学術大会、カンファレンス、各種セミナー等 |
B | 学術・研究 トレーナー活動 | 学術・研究活動 |
C | 教育 | スポーツ現場での教育(AT現場実習等) JSPO認定の各種セミナーの講師 JSPO-AT養成講習会の講師 免除適応コース承認校での教育 |
D | 海外AT関連イベント | 海外のアスレティックトレーニング関連イベント |
E | 教授法 | 専任教員養成講習会 現場実習指導者講習会 実技確認テスト検定員講習会 専任教員ミーティング |
他の資格団体については、カテゴリーごとに認められる単位の上限が存在しますが、現時点ではわかっていません。
資格更新時に必要なBLS資格について
JSPO-ATはスポーツ現場で一次救命処置(BLS:Basic Life Support)を必要とする場面に遭遇する可能性は高いため、心肺蘇生法やAED(自動体外式除細動器)に関する講習を継続的に受講して緊急時に必要な最新の正しい救命処置の知識・技術を身に着けておく必要があります。
そのため、更新研修会参加時には下記のBLS資格認定団体が発行する認定証(修了証)の提示が求められます。
現在はこの認定証がない状態で更新研修を受講しても、更新の要件を満たせないため注意が必要です。
単位制になった場合の認定証(修了証)の提示が求められるタイミングはわかっていません。
新カリキュラムや資格更新時は日赤でなくても良い
現カリキュラムでは、JSPO-AT検定試験理論試験の受験の際に、日本赤十字社救急法救急員の認定証が必要です。
※ただし、現在はコロナ禍により、日本赤十字社講習会が十分に開催されていないため、他団体の認定証(受講証)でも認められています。
しかし、新カリキュラムでの検定試験受験時や資格更新時は、上記団体の認定証(受講証)で要件を満たします。
更新単位を取得できる対象学会
更新単位を取得できる対象学会は、下記の学会となる見込みです。
対象学会は、新カリキュラムの専任教員就任条件をもとに作成しました。
正式に発表されたものではありません。
学会の参加形式で取得単位が異なる?
対象学会への参加形式によって更新単位が異なる可能性があります。
参加形式 | 内容 |
---|---|
講演 | 対象学会の学術集会の招待講演(基調、教育、特別等)またはシンポジスト等での講演 |
研究発表 | 対象学会の学術集会において筆頭演者として研究発表(実践報告、症例報告を含む) |
論文掲載 | 対象学会の学会誌に筆頭著者としての論文掲載 |
執筆 | 対象学会の学会誌以外での学会や研究会、関連分野の雑誌や書籍への執筆(JSPOが認めた場合) |
参加 | 対象学会の学術大会への参加 |
上記のほとんどが、前述のカテゴリーBに該当するものだと想定されます。
参加の形式によってどの程度単位が異なるのかは現時点ではわかっていません。
専任教員は条件が異なる
専任教員は、資格更新時に上記の20単位を取得し、かつカテゴリーE「教授法」の単位を2単位以上の取得が必須となります。
教授法に該当する講習会 | 取得単位 |
---|---|
専任教員養成講習会 | 1単位 |
現場実習指導者講習会 | 1単位 |
実技確認テスト検定員講習会 | 1単位 |
専任教員ミーティング | 1単位 |
新カリキュラムの専任教員と講師の就任条件
JSPO-AT専任教員就任条件とカリキュラム科目講師就任条件は大学院を修了している必要があります。
詳細については、下記の記事を参考にしてください。
現在の資格更新要件:1回の参加で更新できる研修会
下記の研修会は1回の参加で資格更新の要件を満たすことができます。
研修会 | 開催時期 |
---|---|
スポーツメディスンフォーラム | 3月頃 |
よこはまスポーツ整形外科フォーラム | 6月頃 |
日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会 日本整形外科スポーツ学会学術集会 | 6月頃 |
日本アスレティックトレーニング学会学術集会 | 7月頃 |
日本臨床スポーツ医学会学術集会 | 11月頃 |
上記の研修会にて、JSPOが指定する演題の4時間以上の聴講が必要です。
参加者は出席確認カードと参加証明書類(ネームカードや参加証)の写しをJSPOに提出する必要があります。
現在の資格更新要件:2回の参加で資格更新できる研修会
下記の研修会は2回の参加で資格更新の要件を満たすことができます。
1回の参加の参加では資格更新要件を満たせませんのでご注意ください。
研修会 | 開催時期 |
---|---|
JSPO-AT連絡会議 都道府県ブロック会議等が主催する研修会 | 各地区ブロック、各都道府県によって異なる |
中央競技団体・プロスポーツ団体等が主催する研修会 | 各競技団体・プロスポーツ団体によって異なる |
なんか更新単位って聞いて、単位を取得するのが難しくなりそうな予感だね。
NSCAやJATIなどの他団体と比較すると、更新要件は易しい方だったからね。
また詳しい情報がわかり次第、記事にしていくね。
コメント