トップアスリートのトレーナーになるためにはどんな資格が必要なの?
資格は、その知識やスキルを持ち合わせることを証明するステータスの一つ。
ただし、資格を持っているから、トレーナーの依頼の話が次々に舞い込んでくることは絶対にない。
だから資格がすべてとは言えない。されど資格は必要なんだよね。
今回はトップアスリートを支えるトレーナーになるための資格の組み合わせを紹介するね。
わーい!
最適な資格の組み合わせ
この記事では下記の資格の組み合わせを最適としています。
では、その理由について解説していきます。
トップアスリートを身体面から支えるスタッフ
アスリートを身体面から支える主要なスタッフを下記の図に示します。
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)
この中でも日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)は、オリンピックやワールドカップなどの国際大会に帯同するためには必須の資格となります。
また、最近ではプロ野球やJリーグなどのプロ球団でも優遇される資格となっています。
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)については下記の記事から。
医療国家資格
スポーツ現場で活躍する医療国家資格者は、鍼灸マッサージ師(あはき師)、理学療法士、柔道整復師の3つです。
身体面でのアプローチをするために必要な資格で、これらの医療国家資格を有さずに治療行為をすることは法律で罰せられます。
医療国家資格については、下記リンク先をご覧ください。
資格を組み合わせて持つことで優位に
1人のトレーナーがすべての資格を保有し、あらゆる視点からさまざまなアプローチができることに越したことはないのですが、すべての資格を取るためにはとてつもない時間、労力、費用を要します。
しかし、チームにとって、1人のトレーナーがすべての選手をサポートできることはメリットが大きいです。
従来、複数のトレーナーがいないとカバーできない範囲を1人で幅広くカバーできる優秀なトレーナーである上に、人件費の削減にもつながるためです。
今回は、これらの資格の中で最もベストな組み合わせを紹介していきます。
ケガの予防に特化「JSPO-AT + あはき師」
この組み合わせはJSPO-ATの強みであるスポーツ外傷・障害の予防をさらに強化します。
とくに、ケガの有無を問わず、疲労やコンディションが低下した選手に速やかに身体的アプローチができる鍼灸マッサージ師は、スポーツ現場で最も重宝されるスキルといえます。
鍼灸マッサージ師については下記の記事から。
リコンディショニングに特化「JSPO-AT + 理学療法士」
JSPO-ATに加え、理学療法士の資格を組み合わせると下記の通りです。
理学療法士は、主にスポーツ外傷・障害からのリハビリテーションに特化した資格です。
メディカル(医学的)リハビリテーションに特化しているため、手術後や固定除去後のリハビリテーションや、競技復帰に向けたリコンディショニング(アスレティックリハビリテーション)が強化されます。
ただし、JSPO-ATと理学療法士は業務が重複していることが多い上、ケガをしていない選手への疲労回復アプローチはやや薄くなります。
応急手当に特化「JSPO-AT + 柔道整復師」
JSPO-ATと柔道整復師の組み合わせは下記の通りです。
柔道整復師は骨折・捻挫・脱臼・打撲等のスポーツ外傷の応急手当に特化している資格です。
アスレティックトレーナーの救急対応が強化される形になります。
こちらも理学療法士と同様、JSPO-ATと柔道整復師は業務が重複していることが多い上、ケガをしていない選手に対するアプローチは手薄になるといえるでしょう。
スポーツ現場で最適の組み合わせ
下記の資格の組み合わせは、スポーツ現場では最適の組み合わせと言って良いでしょう。
JSPO-ATをベースに、パフォーマンス向上の要素を「S&C」資格が強化し、スポーツ外傷・障害の予防を「あはき師」資格が強化する形です。
アスレティックトレーナー | 資格 | 強化される要素 |
---|---|---|
パフォーマンス向上 | CSCS | 体力要素の向上、動きづくり、トレーニングプログラム作成・指導 |
スポーツ外傷・障害の予防 | あはき師 | 鍼灸マッサージ施術による疲労回復、治癒促進 |
ストレングス&コンディショニングコーチ(S&C)の資格については、NSCAが認定するCSCSが最有力ですがJATIの上位資格であるJATI-AATI(上級トレーニング指導者)やSATI(特別上級トレーニング指導者)なども同等といえるでしょう。
下記の記事を参考にしてください。
資格はたくさん持っていると良いんだろうけど、結局かなりの時間、労力、費用がかかるんじゃないの?
これからトレーナーを目指そうという人には、最初の学校選びはとても重要だよ。
学校の選び方については今後の記事で紹介していくね。
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