高校野球選手必見!バットスイングスピード向上に効果的なトレーニング方法

高校野球選手必見!バットスイングスピード向上に効果的な筋力トレーニング方法 パフォーマンス向上
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12週間の介入研究

アメリカの高校野球選手49名を対象にした12週間のトレーニング介入とバットスイング速度の関係についての研究論文を解説します。

The Relation Between Anthropometric and Physiological variables and Bat Velocity of High-School Baseball Players Before and After 12 Weeks of Training

高校野球選手の12週間のトレーニング前後における身体測定および生理学的変数とバット速度の関係

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筋力トレのみ vs 筋トレ+MBエクササイズ

この論文は、高校野球選手を下記2群に分け、12週間介入し、それぞれのトレーニングが身体組成や筋力、バットスイング速度などにどのような影響を及ぼすかを研究しています。

  • 筋力トレーニングのみ(ST群) n = 24
  • 筋力トレーニング+メディシンボールエクササイズ(STMB群) n = 25

両群ともに上記の介入に加え、12週間、1日100回の素振りを週3日行っています。

メディシンボールはノーバウンドでキャッチすることは危険です。

バウンドに耐性のあるネモ・メディシンボールを推奨しています。

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バットスイング速度の変化

その他のデータについては下記の記事を参考にしてください。

筋トレのみ群のトレーニングプログラム

この研究では月曜日・水曜日・金曜日の週3回で設定されています。

種目と実施日

水曜日はスクワットとデッドリフトを行っていません。

筋力トレーニング種目
パラレルスクワット※
スティフレッグデッドリフト
ベンチプレス※
ダンベルロウ
ショルダープレス
ライイングトライセプスエクステンション
バイセプスカール
素振り
※主要種目(Core exercise)、※印のないものは補助種目

スティフレッグデッドリフトはRDL(ルーマニアンデッドリフト)と同じ要領です。

負荷設定

1~4週、5~8週、9~12週のフェーズに分けて介入されています。

1~4週目の設定

1~4週目負荷設定回数セット数
主要種目(w-up)45%1RM
50%1RM
10回
10回
各1セット
主要種目(Main)65%1RM
70%1RM
75%1RM
10回
10回
10回
各1セット
補助種目(75%1RM)10回3セット

負荷設定としてはピリオダイゼーションでいう筋肥大期に近い形です。

5~8週目の設定

5~8週目負荷設定回数セット数
主要種目(w-up)45%1RM
50%1RM
10回
10回
各1セット
主要種目(Main)70%1RM
75%1RM
80%1RM
8回
8回
8回
各1セット
補助種目(80%1RM)8回3セット

負荷設定としてはピリオダイゼーションでいう筋肥大期と筋力期の中間のようなイメージです。

9~12週目の設定

9~12週目負荷設定回数セット数
主要種目(w-up)45%1RM
50%1RM
10回
10回
各1セット
主要種目(Main)75%1RM
80%1RM
85%1RM
6回
6回
6回
各1セット
補助種目(85%1RM)6回3セット

負荷設定としてはピリオダイゼーションでいう筋力期に近いイメージです。

筋トレ&MBエクササイズ群

STMB群は上記の筋力トレーニングに加えて下記のメディシンボールエクササイズ種目が追加されています。

メディシンボール種目
ヒッターズスロー
スタンディングフィギュア
スピードローテーション
スタンディングサイドスロー
グラニースロー
立位バックワードスロー
スクワット&スロー

グラニースローは、あまり聞きなじみがありませんが、MBを両手に持ち、両下肢の間からすくい上げるように投げる方法です。

スクープスローとも言われます。

MBエクササイズの負荷設定

負荷設定は下記の通りです。

フェーズ負荷回数セット数
1~4週5kg6回2セット
5~8週4kg8回2セット
9~12週3kg10回2セット

重いMBで少ない回数からはじめ、徐々に軽いMBで回数を増やしていることがわかります。

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小中学生には不向き

高負荷な筋力トレーニングやMBエクササイズは、骨端軟骨が未成熟な小・中学生には不向きです。

パフォーマンス向上どころか、骨端軟骨障害をはじめとしたスポーツ外傷・障害を招きますのでご注意ください。

高校生以上の野球選手は筋トレ&MBエクササイズを

今回は高校野球選手のバットスイング速度向上に影響をもたらすMBエクササイズの研究論文を紹介しました。

MBのみ介入した場合の、バットスイング速度向上が見込まれるかは今回の研究では明らかにされていません。

しかし、複数の研究の中で除脂肪体重(LBM)を増やすことがバットスイング速度を向上させることが明らかにされています。

高校生以上では、積極的に筋力トレーニングや体幹回旋筋力強化のためのMBエクササイズを入れましょう

今回のトレーニングプログラムは非常に参考になると思います。

  • 素振りだけでなく、筋力トレーニングを取り入れること
  • メディシンボールエクササイズも取り入れること

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