睡眠がバスケットボールのパフォーマンスを向上させる!シュート精度、スプリント速度、ジャンプ力、反応速度が上がる!

睡眠がバスケットボールのパフォーマンスを向上させる!シュート精度、スプリント速度、ジャンプ力、反応速度が上がる! スポーツ現場
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バスケットボールにおける睡眠

アスリートにとって睡眠時間の確保と、睡眠の質を高めることは、パフォーマンスの発揮やリカバリーにとても重要であることは知られています。

今回は、25件の研究論文から分析された「睡眠とバスケットボールのパフォーマンスについてのシステマティックレビュー」について紹介していきます。

How Sleep Affects Recovery and Performance in Basketball: A Systematic Review

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睡眠量と質が高いほど高いパフォーマンス

8件の研究において、パフォーマンスと睡眠の量および質との関係は正相関することがわかりました。

睡眠時間が長く、睡眠中の睡眠の継続性が高いほど、その後のバスケットボールコートでのパフォーマンスは向上すると結論づけています。

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女性よりも男性が睡眠による回復力が高い

上記の8件中2件の研究で、若年プレーヤーにおいては、男性の方が女性よりも回復力が高いことが明らかにされています。

若年プレーヤーは「睡眠が回復の鍵」であることを認識しているものの、24%しかそのように考えていないことが明らかになりました。

The Effects of Sleep Extension on the Athletic Performance of Collegiate Basketball Players

シュート成功率も大幅に改善

2011年に米国スタンフォード大学男子バスケットボール選手11名を対象とした研究では、2時間程度の睡眠時間延長によりスプリントタイム、フリースロー率(9%増加)やスリーポイント決定率(9.2%)などのシュート精度、反応時間が改善したと結論づけました。

The Effects of Sleep Extension on the Athletic Performance of Collegiate Basketball Players

この研究の実際のデータを下記に示します。

項目睡眠延長前睡眠延長後p値
自己申告の睡眠時間7:5010:24<0.001
アクティグラフィーによる睡眠時間6:408:27<0.001
86mスプリントタイム16.2秒15.5秒<0.001
フリースロー10本の成功数7.9本8.8本<0.001
スリーポイント15点中10.2点11.6点<0.001
練習時の自己評価(1-10)6.98.8<0.001
試合時の自己評価(1-10)7.88.8<0.001
Mah, C. D., Mah, K. E., Kezirian, E. J., & Dement, W. C. (2011). The effects of sleep extension on the athletic performance of collegiate basketball players. Sleep34(7), 943-950.より一部抜粋

高強度の負荷は睡眠の質を低下させる

6件の研究では、プレーヤーにかかるトレーニングや試合の負荷に焦点を当てました。

そのうちの4件の研究では、高強度の負荷が睡眠の質の低下と関連していましたが、1件の研究ではこの関係が見いだせませんでした。

別の研究では、睡眠の質とその後のセッションRPE(主観的運動強度:Rate of Perceived Exertion)との間には関係はありませんが、高いトレーニング負荷はセッションの翌日の睡眠の質に影響し、翌日のパフォーマンスに悪影響を及ぼすと結論付けられています。

タフなセッションのリカバリーを計画する際に、プレーヤーの睡眠時間を長くすることについて考慮されるべきです。

睡眠は外傷・障害の予防の可能性を減らす

1件の研究が、睡眠時間数と比較した外傷・障害の可能性を調査しました。

その結果、より多くの睡眠はその後の外傷・障害の可能性を減らすことに等しいと結論付けています。

練習日程と時差対策

6件の研究が移動と概日リズムの関係を研究していました。

疲労、時差、時間の変化を伴う移動は、プレーヤーの睡眠、回復、パフォーマンスに著しく悪影響を及ぼすと結論付けています。

ある研究では、パフォーマンスと睡眠の関係は個人によって異なる影響を受けることが強調されており 、コーチングスタッフは各プレーヤーの個人差を把握しておく必要があります。

この情報は、プロチームのスケジュールとも密接に関係しており、NBAとその異なるタイムゾーンへの長距離移動はその典型的な例です。

プレーヤー自身の生活の質、パフォーマンス、ケガのリスクを改善するために、将来的にこのことも考慮され必要があります。

午前よりも午後の方が良いパフォーマンス

一方、大学バスケットボール選手10名を対象にした研究では、概日リズムが1日のエネルギーのピークにどのように影響するかを調べました。

その結果、午前中よりも午後の方がトレーニングでのパワー出力やジャンプ高(CMJ)などのパフォーマンスが有意に高いという事実を裏付けています。

朝(午前中)のトレーニングは、パフォーマンスが抑制され、睡眠量(自己申告)の減少と関連しているようです。

Comparing performance during morning vs. afternoon training sessions in intercollegiate basketball players

項目午前午後p値
垂直跳び(CMJ)58.8cm61.9cm0.009
パワー6,3786,6220.009
睡眠時間6.6時間7.4時間0.016
Heishman, A. D., Curtis, M. A., Saliba, E. N., Hornett, R. J., Malin, S. K., & Weltman, A. L. (2017). Comparing performance during morning vs. afternoon training sessions in intercollegiate basketball players. Journal of strength and conditioning research31(6), 1557.より一部抜粋

過密日程はリカバリーに悪影響

これらの論文のうち3つでは、競技日程の重要性も同様に強調され、特に「連続した(back-to-back)」試合を行う場合、試合の過密さや試合間のリカバリー時間の短さが、睡眠、リカバリー、パフォーマンスに悪影響を及ぼすと述べられています。

車いすバスケ選手と睡眠

3つの研究は、車いすバスケットボール選手を対象にした調査研究でした。

日本の女子車いすバスケットボール選手17名を対象にした調査では、睡眠の質、睡眠障害の減少、睡眠スコア(PSQI:Pittsburgh Sleep Quality Index)の低下は、気分プロフィール(POMS-SF)の活力(Vigor)の低下と関連していました

1日のエネルギー量が睡眠に影響

2件の研究が睡眠と栄養やエルゴジェニックエイドに関連するものでした。

カフェインはバスケットボールのパフォーマンスに影響を与えないと結論づけられました。

1日のエネルギー摂取量は、夕食のグリセミック指数(GI)よりも睡眠に影響を与えると結論づけられました。

ある研究では、睡眠前の赤色光治療は、アスリートにポジティブな影響を与え、睡眠の質を高め、トレーニングや試合後の回復を良くすると結論づけています。

このタイプの療法は、競技が非常に過密している期間や、競技日程のために連続した移動を余儀なくされているアスリートの回復を改善するために非常に有用である可能性があります。

赤色光治療については下記の記事でも紹介しています。

睡眠は練習の一環である

睡眠をアスリートのリカバリーのための基本的な練習として冠し、それが彼らのパフォーマンスと健康に影響を与えることは明らかである確かな科学的結論があります。

良い睡眠習慣を維持し、プレーヤーの多様な概日リズムを考慮することは、バスケット ボールのパフォーマンスに有益な結果をもたらします。

スポーツに必要なリカバリー戦略

スポーツに必要なリカバリー戦略については下記の記事から。

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