筋タイトネステストって何?コンディショニング・リコンディショニングで必須の柔軟性テスト

筋タイトネステストって何?コンディショニング・リコンディショニングに必須の柔軟性テスト スポーツ現場
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この記事は、筋タイトネステストについてアスレティックトレーナー・医療従事者を目指す学生や初学者向けに書かれています。

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筋タイトネステストは筋肉の硬さのこと

筋タイトネスの筋は、筋肉のこと。タイトネスとは英語で、tightness。「緊張」や「硬さ」のことです。

日本語訳すると筋緊張や筋の硬さです。

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柔軟性の指標の一つ

筋タイトネスは柔軟性の指標の一つです。主に筋を伸張した際の硬さを評価します。

ROM(関節可動域)は単関節の運動範囲を評価するのに対し、筋タイトネステストは複数の関節をまたぐ筋を引き伸ばした際の伸び具合をテストします。

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筋タイトネスを頻繁に用いる時期

リハビリテーションやリコンディショニングにおいて、筋タイトネステストの頻出時期は後期から復帰段階です。

主にアスレティックトレーナーが行うコンディショニング・リコンディショニングの時期に用いられることがほとんどです。

コンディション不良の評価にも用いる

スポーツ現場ではスポーツ外傷・障害による後遺症や、コンディション不良の原因の一つとして筋タイトネスがあります。

その際は、筋タイトネステストを用いて特定の筋柔軟性低下を評価します。

筋タイトネステストによって柔軟性低下が起こっている筋を特定し、ファンクショナルトレーニングやコレクティブエクササイズなどの方法を用いて筋柔軟性を回復・拡大させることにより、後遺症やコンディション不良を改善させます。

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筋タイトネステストは「筋」を対象とした評価法

筋タイトネステストで評価できるのは筋のみです。

関節の可動範囲をみる際に行うROMに似ていますが、筋タイトネステストは筋を伸張する肢位で行うのが原則です。

多関節筋が伸張されやすい肢位で行う必要があります。

具体的には下記のような肢位で行います。

OK肢位NG肢位方法例
大腿直筋股関節伸展位
伏臥位
股関節屈曲位
例)座位、仰臥位
伏臥位にて、検査側の膝関節を屈曲していき、同側の尻上がり(股関節屈曲)を観察する
別称:Ely test(エリーテスト)
ハムストリングス股関節屈曲位
例)仰臥位
股関節伸展位
例)伏臥位
仰臥位にて、膝伸展位のまま股関節を屈曲していき、下肢の挙上角度を観察する
別称:SLRテスト

大腿直筋は下前腸骨棘より起始しているため、股関節と膝関節をまたいでおり、作用に股関節の屈曲、膝関節の伸展をもちます。

伏臥位のような股関節伸展位で、膝関節を屈曲させていくと大腿直筋の硬さにより股関節屈曲が促されます。

これにより尻上がり現象を観察することができます。

大事な点は「筋の伸張による代償動作を観察する」ということです。

力を抜いた状態で計測する

メジャーや横指(指何本分の距離か)で距離を計測したり、関節角時計で角度を計測します。

被検者は力を抜いた状態で計測をして評価します。

検者はメジャーまたは関節角度計を片手で操作し、もう一方の手で被検者の筋の伸張をしていき、最終点を確認して計測します。

特有の代償動作が出た場合、「陽性」や「+」などの明記をしておきます。

最終域感

最終域感とは「痛みの出現」や「測定時の他動運動に対する抵抗感の増加」のポイントです。

ROM(関節可動域測定)の記事で述べているように、組織によって独特の最終域感を感じます。

評価点をすり合わせておくこと

評価の原則は「筋の伸張による痛みが出現したポイント」を基本としますが、「痛みに耐えられるギリギリのポイント」であったり、「代償動作が出現したポイント」で評価することもあります

検者同士ですり合わせておき、どのポイントで評価したのかを明記しておくとよいでしょう。

ハムストリングスの例

SLRテスト(Straight leg rising test)とも呼ばれます。

仰臥位にて検査側の膝を伸展したまま下肢を挙上します。

股関節外転・外旋などの代償運動の出現する手前や、ハムストリングスの伸張による痛みが出現(または痛みの限界点の手前)で股関節の屈曲角度を測定します。

内転筋

計測時は膝を押さえる必要はありません。

ベントニーフォールアウトテスト(BKFO:bent knee fall out test)とも呼ばれます。

仰臥位で両脚一緒に股関節屈曲・外転・外旋位にし、膝関節は90°屈曲位にします。

両脚ともに膝が床につくように開脚させ、腓骨頭とベッドまでの距離を計測します。

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