年代別にみる小児喘息発症の危険因子|子どもの喘息を予防する方法

年代別にみる小児喘息発症の危険因子|子どものぜんそくを予防する 論文まとめ
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子どもの喘息に影響を与える因子

子どもの喘息は、発生率が特に高く、適切な対策を講じなければ有病率は増加すると予測されています。

小児喘息に影響を与える主な危険因子には、以下のような一般的かつ改善可能な要素があります。

喘息に大きな影響を与える因子

急性ウイルス性呼吸器感染症(RSウイルスやライノウイルス)
アセトアミノフェンや抗生物質の使用
帝王切開による出産
過体重、肥満
喫煙、受動喫煙
アレルゲン感作
母乳育児(リスクを低減)
胎児期の適量のビタミンD(リスクを低減)

年代によって、危険因子が異なります。詳しく紹介します。

なお、ここで紹介している論文の詳細は下記を参考にしてください。

The impact of modifiable risk factor reduction on childhood asthma development

エビデンスの信頼性 ☆☆☆☆☆ 非常に高い

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出生前の喘息の危険因子

出生前、つまり胎児期の喘息発症に関する危険因子は以下の通りです。

喫煙:妊娠中の喫煙は、胎児の喘息リスクを高めるだけでなく、低体重児出産や早産、乳幼児突然死症候群(SIDS)などのリスクも増加させます。
母親のストレス:精神的ストレスも危険因子として知られています。
アセトアミノフェンや抗生物質の使用:妊娠中にこれらを使用することもリスクを高めます。
ビタミンDの摂取:十分なビタミンDの摂取は、喘息発症の危険因子を低下させる要因となります。

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乳児期(0~1歳)の喘息の危険因子

乳児期における喘息の危険因子は以下の通りです。

RSウイルス感染:この年代ではRSウイルスへの感染が最も高い危険因子です。ほとんどの子どもが2歳までに1度は感染します。
アセトアミノフェンや抗生物質の使用:これらの使用もリスクを高めます。
母乳育児:母乳育児は若干リスクを低減する効果があります。

幼児期(1~5歳)の喘息の危険因子

幼児期における喘息の危険因子は以下の通りです。

食物感作:食物アレルギーや食物過敏症は、この年代で高いリスクを持っています。
ライノウイルス感染:風邪の原因となるライノウイルス感染も喘息のリスクを高めます。
肥満や過体重:これらも重要な危険因子です。
大気汚染:交通による大気汚染もリスクを増加させます。

学童期(5~13歳)の喘息の危険因子

学童期における喘息の危険因子は以下の通りです。

喫煙・受動喫煙:特にこの年代では重要なリスク要因です。
ガスコンロ調理:室内の汚染源として、喘息のリスクを高めることが示されています。
運動不足:身体活動が少ない子どもは、喘息の症状が出るリスクが最大35%増加します。

早歩き、ゆっくりとしたサイクリング、ランニング、水泳などの有酸素運動が推奨されています。

また、犬を飼っていることで、喘息のリスクを下げるとされています。

そのほか、リスクを低減させる因子の一つに、ヘリコバクターピロリ菌があります。

胃炎や胃潰瘍の原因となる菌で、幼少期に衛生環境が良くなかった年代に感染者が多く、衛生環境の良い現代では感染者数が低下しています。

乳幼児期に親族から口を介して感染している場合もあります。

ガスコンロの使用に関する新たな動き

現在、米国ではガスコンロの禁止が検討されています。

米連邦機関がガスコンロの禁止を検討している。
室内の汚染の一因であり、子どもの喘息(ぜんそく)を引き起こすとみられるためだ。

昨年12月、環境研究と公衆衛生に関する国際誌に掲載された調査によれば、屋内でのガスコンロの使用は子どもたちの間で喘息のリスクを高めることが分かった。
現状で子どもが患っている喘息の約13%はガスコンロの使用に由来するという。

米連邦機関、ガスコンロの禁止を検討 – CNN.co.jp

最新のエビデンスでアップデートしよう!

情報が錯綜する現代、正確な情報を得るためには、エビデンスに基づいた最新の研究や論文をチェックすることが重要です。

下記記事に、海外の情報を収集する手法を掲載していますので、参考にしてください。

論文まとめ
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