JSPO-ATと理論試験の基本情報
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)の資格は、スポーツ現場でのスポーツ外傷・障害の予防やアスレティックリハビリテーション、パフォーマンス向上に携わるための専門知識と技能を求められる資格です。
そのため、理論試験は幅広い知識が求められ、多くの受験者が苦戦しています。
しかし、過去10年の出題傾向や正答率を分析することで、効率よく対策することが可能です。
効率よく得点を狙える科目
まず、効率よく得点しやすい科目に注目していきます。
以下の3科目は、テキストページあたりの出題数が高く、正答率が高いため、優先して対策を進めると効果的です。
健康管理とスポーツ医学
出題数:25問
テキストページ数:135ページ
1ページあたりの出題率:18.5%
正答率:60.2%
学習ポイント
健康管理やスポーツ医学に関する知識が幅広く求められますが、効率よく得点を伸ばせる分野です。基本的な概念や重要な用語の理解を深めることで得点が狙いやすくなります。
スポーツと栄養
出題数:15問
テキストページ数:84ページ
1ページあたりの出題率:17.8%
正答率:64.8%
学習ポイント
少ないページ数にまとまっており、出題率も高いことから、比較的短期間で得点を伸ばしやすい科目です。栄養素の役割やスポーツにおける栄養管理のポイントを重点的に学習しましょう。
検査・測定と評価
出題数:30問
テキストページ数:170ページ
1ページあたりの出題率:17.6%
正答率:70.6%
学習ポイント
比較的少ないページ数から多く出題され、出題率が高いため、効率よく得点しやすい科目です。検査方法や測定の具体的な手順を覚え、選択肢に迷わないように準備しましょう。
得点に苦労する科目
一方、学習効率が悪い科目も理解しておくことが重要です。
以下の科目は出題範囲が広い割に、出題数が少なかったり、正答率が低い科目です。
科目の取り組みには重点的に時間を割く必要があります。
スポーツ科学
出題数:20問
テキストページ数:参考書籍から出題
1ページあたりの出題率:-
正答率:52.1%
学習のポイント
参考書籍から出題されるため、試験範囲が膨大で、学習に苦労する科目です。バイオメカニクスや運動生理学、トレーニング科学など、多岐にわたる内容を抑える必要があります。図書館などで必要な書籍を参照し、過去問題を吟味しながら効率よく学習を進めることが大切です。
運動器の解剖と機能/スポーツ外傷・障害の基礎知識
出題数:50問
テキストページ数:218ページ(参考書籍除く)
1ページあたりの出題率:22.9%(参考書籍除く)
正答率:57.8%
学習ポイント
出題数が多く、正答率が低いことから、学習の効率が非常に悪い科目です。また、参考書籍が必要な部分も多いため、図書館を活用するなどして、時間をかけて勉強する方法がおすすめです。
アスレティックトレーナーの役割
平均出題数:5問
テキストページ数:170ページ
1ページあたりの出題率:2.9%
正答率:76.5%
学習のポイント
正答率は高いものの、出題数が少ない割にテキストのページ数が多いため、1ページあたりの出題率が2.9%とかなり低いです。過去問題を中心に学習を進めましょう。
アスレティックリハビリテーション
出題数:25問
テキストページ数:355ページ
1ページあたりの出題率:7.0%
正答率:76.5%
学習のポイント
リハビリテーションに関する広範囲にわたる知識が要求されるため、効率的に点数を稼ぐことが難しいです。テキストの要点を一つずつ抑え、各役割や業務内容の理解を深めていくことが重要です。
これらの科目は、出題数に対して参考ページが多く、理解を深めるのに時間がかかります。学習の計画を立てる際は、時間を多めに割り振ると良いでしょう。
出題形式と解答率の統計
理論試験では、科目ごとに正答率の差があるため、対策をする上で以下のポイントを押さえることが重要です。
科目 | 出題数 | テキスト | 出題率 | 正答率 | 学習効率 |
---|---|---|---|---|---|
スポーツ科学 | 20問 | 参考書籍 | 52.1% | ランク外 | |
運動器の解剖と機能 スポーツ外傷・障害の基礎知識 | 50問 | 123 218 | 参考書籍 | 57.8% | ランク外 |
健康管理とスポーツ医学 | 25問 | 155 | 18.5% | 60.3% | 3位 |
スポーツと栄養 | 15問 | 84 | 17.8% | 64.8% | 2位 |
アスレティックトレーナーの役割 | 5問 | 170 | 2.9% | 76.5% | 7位 |
検査・測定と評価 | 30問 | 170 | 17.6% | 70.6% | 1位 |
予防とコンディショニング | 35問 | 365 | 9.5% | 65.7% | 5位 |
アスレティックリハビリテーション | 25問 | 355 | 7.0% | 70.3% | 6位 |
救急処置 | 15問 | 144 | 10.4% | 67.1% | 4位 |
特に「スポーツ科学」や「運動器の解剖と機能/スポーツ外傷・障害の基礎知識」では、理解に時間がかかるため、正答率も低めになっています。
計画的に学習し、要点を絞って効率よく得点することが必要です。
選択式問題攻略法
「五肢択一」「五肢択二」「すべて選べ」など、出題される形式別の解き方や、知識が曖昧な場合でも確率を高めるテクニックについては下記の記事で解説しています。
科目別の学習計画で理論試験を突破しよう!
JSPO-AT理論試験では、科目ごとに出題数や難易度が異なるため、効率的な学習計画を立てることが合格への近道です。
今回の科目別出題傾向と正答率の情報を活用し、自分に合った学習ペースを確立していきましょう。
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