クリティカルシンキングとは「批判的思考」と訳されます。
論文を読む際には、このクリティカルシンキングが重要とされています。
論文を批判的に読むって揚げ足取りみたいな感じでマイナスのイメージだよね。
研究論文にはさまざまな条件があって、原則はその条件下で結果を求めているんだよ。
研究の結果で全体がその結果になるような考え方は非常に危険なんだ。
今回はクリティカルシンキングについて紹介するね。
わーい!
クリティカルシンキングとは
クリティカルシンキング(critical thinking)は、直訳すると「批判的思考」です。
など、さまざまな解釈があります。
日本語の「批判的」という言葉は、他人の主張の不備や欠点を探して非難するといったネガティブな意味で使われることもあります。
しかし「critical」の本来の意味は、「批判的」のほかに「欠かせない」とも訳されるなど、肯定的で建設的な意味合いを含んでいます。
クリティカルシンキングについては「何らかの基準に照らして注意深く、疑ってみること」の意味で用いることとしています。
クリティカルシンキングの歴史
以前からさまざまな定義やそれを実践するための手法が提案されています。
クリティカルシンキングの測定尺度を開発した Edward Glaser は、クリティカル・シンキングに必要な要素として次の3つを紹介しています。
Edward M.Glaser, An Experiment in the Development of Critical Thinking,1941
その中でも 1. の「思慮深く考えようとする姿勢」が最も重要だと説明しています。
じっくりと考えて評価するためには、何となく正しそうだと思うだけでは不十分で、自分の中に何らかの基準が無ければクリティカルシンキングとは言えません。
そのためには、論理的な探求(Logical Inquiry:論理をもとに追究すること)や推論(Reasoning:既知の前提から、それを根拠にしてある未知の結論を導き出すこと)の方法を知識として理解し、適切に使いこなすスキルを身につけておく必要があります。
研究活動を進める上でも、先行研究の論文に書かれた主張をそのまま受け入れるのではなく、主張が実験や観察で得られたデータから論理的に正しく導かれているか、自分の判断で定めた何らかの基準に照らして検証して評価し、その上に自分の研究を積み上げるという姿勢が大切です。
クリティカルシンキングで論文を読もう!
研究論文の探し方や、日本語翻訳の方法、研究論文のエビデンスの信頼性、研究論文の例などは、下記リンク先に記事にしていますので、ぜひご覧ください。
思慮深く考える姿勢が重要なんだね。
研究室での研究をそのままスポーツ現場に落とし込むことが、必ずしも有効であるとは限らないんだ。
クリティカルシンキングで、現場目線で論文を読むことで、いろいろ見えてくることがあるはずだよ。
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