Jリーグが求めるトレーナー像
Jリーグのトレーナーの多くが「鍼灸マッサージ師」資格や「日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)」資格を保有しています。
本記事では、これらの資格を持つことの重要性について詳しく解説しています。
プロ野球と比較すると公募は少ない
これまで、Jリーグ界のトレーナーは特定の治療院からスタッフが派遣されているケースが多く存在していました。
いまだに、紹介や人脈といったいわゆるコネクションがカギを握っている傾向があります。
ただ、ここ最近は、トレーナーがJリーグチームの公式ホームページで募集されるようになっています。
最短でプロ野球のトレーナーになる方法については下記の記事をご覧ください。
Jリーグに所属するトレーナーの保有資格
J1およびJ2のトレーナーの保有資格を調査した結果がこちらです。
J1およびJ2の180名のトレーナーのうち111名が鍼灸師、78名があん摩マッサージ指圧師です。
10年以上前のデータですが、他競技と比較して日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)の割合は多い印象です。
JSPO-ATについては、過去の記事でも紹介していますので、参考にしてください。
Jリーグが鍼灸マッサージ師を求める理由
Jリーグにもトップチームとサテライト(セカンド)チームがあります。
スポーツ傷害やコンディション不良などが発生すると、トップチーム選手はサテライトチームでリハビリやコンディション調整を行います。
ケガをした選手はリハビリテーションの専門家である理学療法士の指導を仰ぎます。
柔道整復師は主に骨折・捻挫・脱臼・打撲等の「スポーツ外傷」を扱う専門家になります。
しかし、それ以外の選手。つまり、中心選手やケガをしていない選手は、疲労回復やコンディション管理が重要になります。
そこで活躍できるのが鍼灸マッサージ師です。
鍼灸マッサージ師は対象とする選手の層が広いわけです。
チーム | 選手層 | 鍼灸マッサージ師 | 理学療法士 | 柔道整復師 |
---|---|---|---|---|
トップ | 中心選手 | ◎ | △ | ? |
サテライト セカンド | サブ選手 リハビリ選手 調整中選手 | ◎ ○ ◎ | △ ◎ ◎ | ? ? ? |
球団はマルチプレイヤーを求める?
専門的なスタッフを複数採用するのも一つかもしれません。
しかし、多数の良い人材を集めるには、資金的な限界もあります。
また専門家同士で意見が割れた際に収集がつかなくなることも考えられます。
チームとしては、できるだけ収まりのよい人数で、できる限りマルチに動ける優秀な人材をもとめているのだと思います。
アスレティックトレーナーも必要
近年、Jリーグのトレーナー界においては、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)の資格を持つトレーナーが急増しています。
JSPO-ATの役割は下記の通りです。
公認スポーツ指導者制度に基づきスポーツドクターやコーチと緊密な協力のもと以下4つの役割を担う。
- スポーツ活動中の外傷・障害の予防
- コンディショニングやリコンディショニング
- 安全と健康管理
- 医療資格者へ引き継ぐまでの救急対応
JSPO-ATの取得方法について、本サイトでは複数のページで紹介していますのでよろしければご覧ください。
鍼灸マッサージの資格の取り方
鍼灸マッサージ師資格の取り方については、過去の記事を参照にしてください。
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