今回は日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)の新カリキュラムにおける現場実習の変更点についてまとめています。
担当できるのは「現場実習指導者」のみ
新カリキュラムにおいて、現場実習を担当できるのは「専任教員(現場実習指導者修了者)」「現場実習指導者」のみとなります。
同一年度にて指導できる実習生の総数の内訳は下記の通りです。
現場実習指導者:24名以内
現カリキュラムでの現場実習は、2年以上の現場経験のあるJSPO-AT(12名以内)、JSPO公認スポーツドクター(24名以内)、専任教員(主:36名以内、副:24名以内)が担当することができました。
現場実習指導者になるためには、JSPO-AT資格認定・登録後5年以上で現場実習指導者講習会を修了する必要があります。
現時点では、令和5年度の現場実習指導者講習会の予定は発表されていません。
現場実習指導者については、下記記事でも一部紹介しています。
現場実習のカテゴリー
新カリキュラムにおいては、見学実習30時間以上、総合実習150時間以上となります。
見学実習30時間を終えて、総合実習に進むという単純な構造ではなく、「現場実習チェックリスト」に基づいて現場実習指導者の確認を受けながら進められていくようです。
習熟度別に階層化されている
総合実習はさらに「経験」と「実践」の2つに分けられています。
見学実習 | JSPO-AT現場実習指導者の監督の下、定められた項目に関する内容を見て学ぶこと |
総合実習(経験) | 定められた項目に関する内容をJSPO-AT現場実習指導者とともに実習すること |
総合実習(実践) | JSPO-AT現場実習指導者の監督の下、定められた項目に関する内容を自分自身で実施すること |
実習項目については、総合実習(実践)を中心に行うことが求められています。
現場実習内で行った項目が「経験」に該当するか「実践」に該当するかは、現場実習指導者が判定し、「現場実習チェックリスト」の項目ごとに現場実習指導者の署名をしていく形式になっています。
カテゴリー別時間数
現場実習時間は180時間(実時間数)以上実施することは、現カリキュラムと変更はありません。
但し、6)環境に応じた実習を除くすべての項目を修得することとし、かつ以下に定める時間数以上を実施することとされています。
2)安全・健康管理およびスポーツ外傷・障害の予防(40時間)
3)コンディショニング(50時間)
4)リコンディショニング(45時間)
5)救急対応(35時間)
6)環境に応じた実習
上記、1)~ 5)のカテゴリーのうち、JSPO-ATの役割を除く 4カテゴリーにおいては、最低時間数の8割は実践とすることが望ましいとされています。
これらの条件は、実技確認テストを受験要件になっています。
つまり実技確認テストを受けるにあたっては「現場実習チェックリスト」がすべての条件を満たしていることが必要とされています。
JSPO-ATの役割
このカテゴリーは見学実習のみで、10時間以上を必要とします。
安全・健康管理およびスポーツ外傷・障害の予防
このカテゴリーは、見学実習および総合実習で、40時間以上を必要とします。
コンディショニング
このカテゴリーは、見学実習および総合実習で、50時間以上を必要とします。
リコンディショニング
このカテゴリーは、見学実習および総合実習で、45時間以上を必要とします。
救急対応
このカテゴリーは、見学実習および総合実習で、35時間以上を必要とします。
環境に応じた実習
このカテゴリーは、見学実習および総合実習ですが、時間数の設定はありません。
これらの項目は、実習現場によっては一度も遭遇しないこともありますので、時間の設定をしていないものと思われます。
JSPO-AT新カリキュラムに関するリンク
まだまだ不明確な情報が多いのは事実です。
詳細な情報がわかり次第アップしていきます。
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